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『人と時』

座談会

- 第一部 -
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他では話せなかったアルバムの制作秘話

(第一部メンバー:熊木杏里・森田晃平・春日嘉一・大井蘭)

春日(以下、春):それでは『人と時』座談会ということで、よろしくお願いします!

一同:パチパチパチ

春:ヤマハミュージックコミュニケーションズでディレクターをやっている春日です
よろしくお願いします
熊木さんの担当歴は『飾りのない明日』からですので、4年になりますかね

森田(以下、森):ヤマハ移籍の最初になりますか?

春:そうですね。

熊木(以下、熊):そのまえはどこからリリースしましたっけ?

春:ビルボードのレーベルからになりますね
そのあとワーナーさんにご紹介いただきましてヤマハへと

熊:もっと長い感じがしますね

春・森:

春:『飾りのない明日』のコンサートが2016年だったので
「あれ?そんなに近かったかな」と
5, 6 年くらいはあるような印象でした

熊:わかりますわかります

春:担当させていただきまして早4年、いろいろなことがありました(笑)
作風もかわってきて、いろいろな形で関わらせていただきまして
とても楽しくやらせていただいております。

森:では次

大井(以下、蘭):ワーナーミュージック・ジャパンの熊木さん担当、らんちここと、大井蘭です
熊木さんを担当したのは2019年4月からです

森:お、半年!

熊:半年?

蘭:半年とは感じないくらい長く感じてます
はじめてのライブを中国でやったり、アルバム制作も個人的にはじめてのことでしたので
いろいろなことを熊木さんの現場で経験させていただいております

熊:らんちゃんのはじめてを結構いただいている気がします(笑)
「はじめて来ました!」「はじめてやりました!」っていうのが多い感じがします

森:はじめての仕事っていうのは一生のこりますからね

熊・森:キラキラしているなぁ

春:熊木さんの担当になっていちばんはじめの現場はどこでした?

蘭:福島のラジオでしたね

春:福島遠征からスタート

熊:なんか溶け込んでたよね

春:うんうん

蘭:それがうれしかったです 緊張しつつも

森:ぼくは最初にあったのいつだったかな?

蘭:4月の中国公演のリハーサルスタジオでしたね そのときサポート・キーボードの幡宮さんともお会いしました

森:そうか、あのときか あんまり最近な気がしませんね

熊:すでにらんちことか呼んでるし(笑)

一同:(笑)

森:ベース、バンマス、今回のアルバムの編曲とサウンドプロデュースをやらせていただきました
おなじみ森田晃平です
熊木さんとは、2016年の「飾りのない明日」のツアーで
ベーシストで参加させていただいたときからですね
まだ3年なんですね(笑)

熊:これも長く感じますね(笑)

森:いい感じに最近チーム感がでてきていい感じですね 制作も、ステージも

熊:3年ね... 扇谷さん(プロデューサー:扇谷研人)の紹介でしたよね

森:そうですね、最初は
いまでも覚えているけれど、サーカス(コーラスグループ)っているじゃないですか
「Mr.サマータイム」の
それのサポートをやっていたときに、扇谷さんがみにきていたんですよね
客席に扇谷さんがいて
それで、元々面識はあったのですが、ライブが終わったあとに
「そうだ森田くんがいたんだ!」って

熊:あー、あのときベーシスト探していたんでしたっけ?

春:そうでしたね

森:コントラバスとエレキベースを弾ける人を探しているっていうので
渋谷JZで話をいただきました
それでその日の夜にはスケジュールを決めていましたね

熊:そのとき森田さんは私のことは知っていました?

森:“熊木杏里”は知らなかったですね
ちょうど熊木さんがデビューした頃(2002年)は、ちょうど日本の音楽から離れていた時期で
ぼくが中学3年〜高校1年の頃で、ありがちな背伸びして洋楽ばっかり聴いていた時期でしたので
日本の音楽は全然聴いていませんでしたね

熊:それで受けちゃったんですか?

森:知らなかったんですけど、扇谷さんがやってる人だったら間違いないだろうって
扇谷さんのピアノが元々好きだったからこの人がプロデュースしている音楽だったら
間違いないだろうって

熊:それでどの曲を最初に聴いたの?

森:最初は... 資料ですよね(笑)
扇谷さんに送っていただいた『飾りのない明日』の資料ですね
ツアー資料でした
そのときに「あー、いいな」って
最初は100%受け身ですよ
与えられて
この曲をやるからって
譜面といっしょに送られてきてそれをやる
正直にはなすとそんな感じみたいな

一同:(笑)

森:本当は「CMあの曲をずっと聴いてました」とかね
気の利いたことがいえるといいんだけれど
ぼくは正直に生きようと思ってて(笑)

熊:いやいや、全然いいですよ
B型は正直な生き物だからね

蘭:大丈夫です(笑)

熊:それで?

森:なので、「飾りのない明日」がスタートでしたね
そのあと、中国も含めたツアーをまわりました
それで翌年には『群青の日々』のレコーディングでしたね

熊:あれは武藤(プロデューサー:武藤良明)さんでしたね

森:武藤さんのアレンジで3曲参加させていただきました

熊:あのときはフォークソングみたいな感じにしようっていって

森:「カレーライス」「Fighter」「怖い」 でしたね

熊:なんか武藤さんがそのとき、森田とまるちゃん(ドラム:岩丸正)でいいんじゃないかって、いってましたね

森:VOLTA studio でしたね

熊:あ、それすごい覚えてる、朝いったらさ
「なんか熊木さん眠そうな顔してますね」って(笑)

森:眠かったのかな?

熊:ぽやっとしてたのかな?(笑)

森:そのレコーディングは覚えてるな
あのときの武藤さんの場の作りかたというか
空気感がすごいよかったんですよね
それまでの印象はツアー中なんかだと扇谷さんのサポートっていうか
影にいたっていうか光と影みたいな
でもレコーディングで急に武藤さんがアッパーになっている瞬間をみて
「あ、こんな瞬間もあるんだって」

春:寡黙なイメージがありましたからね

熊:そうそう、よくよくしてみるとすっごい愉快な方なんですよね

森:そうそう、あ、音楽好きなんだこの人!って思ってすごい好きになりました

熊:ね、あれはあれで楽しかったな

森:なので、すっごいあのレコーディングは覚えています

春:『群青の日々』のアレンジはフォークソングをイメージしていて
これは武藤さんしかいなんじゃないかってね

森:なんかギターサウンドっていう感じがありましたからね

熊:なんかね、それはすごくやってみたかったんですよね
これまでピアノ主体の曲が多かったから
ピアノ主体じゃない世界を表現してみたいっていうのがあって
それでギターで弓木さん(ギター:弓木英梨乃)にもお願いをして

森:いままではね、アレンジャー・バンマスはピアニスト
河野さん(プロデューサー:河野圭)とか、それこそ吉俣さん(プロデューサー:吉俣良)とか、武部さん(プロデューサー:武部聡志)とか

熊:鍵盤の人が多いよね

森:業界的に鍵盤の人多いですからね
鍵盤の人が音楽の中心にいるシチュエーションが多い気がしますね
ぼくも最初扇谷さんでしたしね


春:最初の頃の熊木さんの印象ってどんな感じでした?

森:ステージの印象が強いんですけど
なにかいろんな大きなものを背負ってステージに立っているというのかな
決意なのか、責任なのか、わからないですけど
すごい肩に力がはいっているイメージがあって
なんかこう、張り詰めたというか
すごい緊張感のあるステージだった印象がありますね
1音でも出なかったりはずしたりしたら、この人は崩れてしまうんじゃないかなっていう
張り詰めた空気を感じていましたね
それは歌詞の世界や歌声の感じとか、演奏のときに広がっている音像っていうのが
違うのかもしれないんですけれど
シンガーとしての印象は「繊細」みたいな

春:それがときを経て、中国公演をなど苦楽をともにしてどんな風にかわってきましたか?

森:んー、その印象は翌年はじめてバンマスとしてやらせてもうようになってからも
最初は続いていたのですけれど
だんだんリハーサルやライブのMCなどで「歌うことが楽しい」っていう言葉を
節々に出してくれる様になってきて
そういっているのをみて本当に楽しんでるのかなって思うようになってきて
あと背中がね、柔らかくなってきてのびのびしている感じがしますね
昔はね、こう、背筋をのばしてというか、肩甲骨こるだろうなって(笑)
ベーシストってボーカルの後ろに立つことが多いじゃないですか
呼吸とかみてるとね
肩こるんだろうなって(笑)
それがだんだん肩が下がってきて
そうするとやっぱり声も開いてくるというか、広がっていく感じがするんですよね
まえまでは一点集中で出てたのが、その会場全体をならすとというか
響きを感じますね最近は

熊:ふむふむ

森:なんかこうステージを楽しんでいるんじゃないかなって思っています

熊:まー、そうだねー、そうだったよ...
怖かったよね、声が出ないとか
ていうか、本当それしかなかったかな

森:シンガーは身体ひとつですからね、ぼくらみたいなミュージシャンは
弦が切れたら楽器持ちかえればいいし、弦をかえればいいけれど

熊:でもなにが原因かはわからなかったんですよね(声が出ないのが)
なんか1回ありましたよね札幌で

森:札幌ね、喉に水がつまってかな

熊:「Hello Goodbye & Hello」の最初が出なくなって
そのまえに飲んだ水のせいだったかはわからないけれど、とにかく「げふっ」ってなって(笑)

森:1回ステージからはけましたよね、どうしようって思いまして

熊:そういうときもあったね
たぶんらんちゃんがみている私の姿は全然そんな感じじゃないでしょ

蘭:うんうん

森:あの頃はもっとね、顔が怖かった(笑)

一同:(爆笑)

森:いまのカットしておいてください(反省)

熊:春日さんからみていてもそうだったんじゃないんですか?

森:まえからみていてどうでした

春:個人的な印象ですけど
例えばファルセットに近い音域でずっと闘う瞬間なんかがあるじゃないですか
そういうタイプのシンガー独特のいい緊張感をもっている方だなと
ずっと思っていましたね
なので、あまり怖いっていう印象はなかったですけどね(笑)
張り詰めたいい緊張感ていうのかな

森:「張り詰めた」いい方向にまとめてくださいましたね、そのまま直進してください(笑)

熊:春日さんはそういうシンガーソングライターをたくさんみているからかもしれないですよね
女性シンガーソングライターってこういうものかもっていう
ディレクターの目線的には森田くんとは違う方向からみていたかもしれないですね

森:たしかに、熊木さんみたいなタイプのシンガーの人には
自分がサポートしている中では会ったことがないかもしれないですね

春:いろいろなタイプがいますからね

熊:うーん、ね。

春:本番まえまでいっさい声出さないっていうタイプもいますよね

熊:春日さんといるときと、ライブでいるときのムードが多少違うっていうのもあるだろうしね
森田くんがギターを弾いてみたらどうですかと誘ってくれたときかあったじゃないですか
「群青の日々」の流れかなにかで

森:誕生日かな

熊:「楽しめる範囲で」っていうセリフをいうんですよ

森:多用してましたね

熊:しかもこれくらい(顔の間近)近いところでいうんですよね(笑)

森:いやいや、そんなに近くないでしょ(笑)
盛ってますよそれ(笑)

熊:それで「楽しめる範囲」でっていうのをすり込まれて(笑)

森:それはそうでしょだって、ねぇ
楽しめる範囲でやればいいじゃないですかねぇ

熊:「大丈夫ですか」「気になるところありますか」とか
「楽しめる範囲でいいんだよ」っていわれたときに
「楽しめる範囲・・?」「狭いけどいいかな?」みたいな(笑)
「いまのところ狭いけどいいかなって」(笑)

森:もうおちょこの裏ぐらい

熊:でも、そういう風にいわれてみるとうれしかったもので...
なんか、「お」ってなって「いいんだ」っと思って
「出来ないことは無理しないでいいですよ」みたいにもきこえるし
「出来るところを楽しくやってくださいね」っていうのは、とってもよかったんだよね

春:いい言葉ですね、「楽しめる範囲」っていうのは

森:最初に任されたのがライブ制作だったので
そのライブ制作における渦中の中心に熊木さんがいて欲しいんですよね
いちばん上に乗っかっていて欲しいわけではなくて
「ぼくたちが下で支えるので上で好きに歌っていてください」っていうのは
すごい誠実な言葉にきこえるかもしれないけれど
ちょっと突き放しているっていうイメージがぼくはずっとあって
「バンドがしっかり固めるので好きにやってください」って

熊:そうそう、扇谷さんなんかはもうコンプリートされてるから
私がはいっていく隙間がないし...
だから
あと年齢もね
扇谷さんは上だしっていうのももちろんあるし
で、今回森田くんが下っていうのも大きいのかなって
バンドメンバーも

森:初の年下バンマスですかね

熊:そう

森:なんかこうわりと「熊木杏里音楽団」みたいのを作りたいっていう構想は最初あったんですよ

熊:バンマスをお願いしますっていわれたときはどうだったんですか?

森:最初いわれたときは・・嫌だって思いました(笑)

一同:(爆笑)

森:無理じゃないけど・・
最初純ちゃん(ギター:齋藤純一)にバンマスをやらせようと思っていたんですよね
純ちゃんのほうがぼくの中でまとめる力があるんじゃないかなって、そのときは思っていたから
純ちゃんをいれて純ちゃんをバンマスに立てようっていう狙いを考えていた自分はいたな

熊:それで

森:でもなんか、米良さん(マネージャー/ワーナーミュージック・ジャパン)と会議室で
「メンバー誰にする?」とか夜ずっと話をしていた日があって
慧ちゃん(コーラス:大和田慧)のMVみせて
「この子いいですよ」とか、純ちゃんのもみせたりして
ドラムはまるちゃんでいいじゃんみたいな
でも、米良さんがまるちゃんは扇谷さんが連れてきたからって気にしてたから
よっち(ドラマー:河村吉宏)とか違うドラマーも二人くらい名前挙げたんだけれど
でも、まるちゃんのほうが合う合わないっというよりは、なじむだろうなっていうのがあったから
っていう感じでメンバーを選出しているうちに
それで純ちゃんに丸投げするのも悪いなって思って
じゃあ、「ぼくがやるか」って(笑)

熊:いつのまにか(笑)

森:人だけ集めて「あと純ちゃんよろしく」って投げるのもなんかこう責任感ないなって思って
自分でやりながらそう、外堀を自分で埋めてたの、だから(笑)

一同:(爆笑)

森:気がついたらぼくがやるしかないって(笑)
「この人ここでしょって」っておいていったら「ぼく真ん中じゃん」って(笑)

熊:実はね、おもしろい(笑)

森:じゃあぼくがやるかって(笑)
バンマスって決めないといけない立場じゃないっすか
人に「NO」をいうのがつらかったっていうか
エネルギーを必要としていた時期があった

春:イエスかノーかをいわなければいけないときがたくさん出てきますからね

森:そうそう、みんな誠意を持って準備をしてきてくれてるんだけれど
それに対してジャッジしていかなければいけないから
それに「ノー」っていわなければいけない
やっぱり人がやってくれたことに対して「ノー」っていうのはすごいエネルギーがいるから
それは大変だった思いがある

熊:あんまり大変そうにはみえなかったけどね

森:みんなやさしいんですよね

熊:森田くんがつれてきたっていうメンバーの信頼感もあるし、まるちゃんも相性ばっちりだしね
でも、米良さんから「バンマスは森田晃平がいいんだよね」って電話でいわれたときに
一瞬「意外なところできたな」って思ったんだよね

森:そうですよね、いちばん若かったし

熊:それで「なんでですか?」ってきいたら
「扇谷さんに対しても物事をはっきりいえる人だったから」って

森:それ米良さんにいわれたんですけど、ぼくの中では記憶がなくて割と(笑)

熊:なんかそのときいっていたみたいで、そういうところがよかったみたいで

森:我が強いのかな(笑)
功を奏して(笑)

熊:でもそういう感じあるよね

森:自分は頑固なんだよね、元々、たぶん
すっごい頑固

熊:いや、そう思う

森:頑固っていうのは今回アルバム作っていてすごい思った

熊:ライブのときもすごい思うもん
誰かがなにかをいったことも1回受けいれるんだけれど
「うん違うな」ってなってて

森:いやでも、なるべく全部試してみようと思いますけどね

熊:だからそれみてて偉いなって思うもん
1回くみ取るんだけれど、やってみてやっぱり違うなって
それでみんな文句をいうわけでもないじゃないですか、音楽の上でだから

森:知りたい欲求じゃないですけど、音楽に感動するときって
自分の思惑を超えてきたときじゃないですか
人が出したアイデアでも、超えてくるときがあって
このバンドの中でも
それは採用!ってなるんだよね

熊:そのすがすがしさは本当に天性
いわれて凝り固まる人いるじゃないですか
特に多いのが照明さんとか、音響さんとか
「仕事やってますよ」みたいな
そうじゃなくってなにがいちばん大事かっていうことを
だから年齢じゃなくって経験があるないじゃなくて
なにをいちばん大事にどこに向かっていこうかっていうのを、すごく考えていると思うんだよね

森:やった!褒められてます

熊:いますごく楽しいのは、そういうところもあるのかもしれない

森:楽しんでくださってなによりです

春:最初にそういう人だなって感じた(気づいた)ことっていうのはあるんですか?

熊:まわりを気にしているところかな、私を含め

森:あー、それは気にしいかもしれない

熊:みんなのところをちゃんとみて「音楽が好きなんだろうな」って

森:ぼくは上京組だから、
東京に出てきて、知り合いもほとんどいなくて

熊:(さみしい)

森:知り合いはいないけれど、人の中にはいっていかないといけないじゃないですか
業界なのか...
人と人のつながりの中にはいっていかないといけない
で、その人の中にいても感じるさみしさっていうのがあって
人といっしょにいるけれど、その場にいない気がする自分がとか
席には座っているけれどなんか、なじんでない気がするっていうのを
20代前半の頃すごい感じてた
逆に自分がそういう立場になったら、まわりにいるみんなが楽しいなといいなって思ってた

熊:いじめられてたから、私もよくわかる

蘭:その気持ちわかります

森:わかる?わかる?

熊:さみしい思いをしたことがある人は、まわりをみるんだよっていうところにつながると思う

森:そうだから、誰にもさみしい思いをしてほしくないっていうのはあるんですよね
だからすごい気にしちゃう
「みんな楽しい?」「ぼくはすごい楽しいよ」「How about you?」みたいな(笑)

春:急に英語(笑)

熊:わかるわかる

森:「どうどう?」みたいな
それぞれが楽しいと爆竹みたいにバババってなってしまうから
やっぱりなんか打ち上げ花火にしたいんですよね
みんなでバーッてのぼっていって、みんなでどーんってなりたいから
それはすごい考える
なのでそれは最初の頃はすごい考えてました
どうしたらみんなが同じ方向に進むというか
同じ方向に進むをよしとしていたわけではないけれど
同じ方向は向きたいじゃないですか
同じ方向は向いていると思うのですよ
このコンサートを成功させたいっていう使命感で集まるから

熊:ね、徐々に私もみんなと仲良くはいっていけるようになっていった
中国ツアーが長かったていうのもあって
あれは結構結束した気がするな
音楽をやっていない時間もともにしていたのが長かったから

熊:いままで後ろを振り向けなかったっていうのもあったから

森:いってましたね、ライブ中に後ろを向いたことなかったって

熊:「こ、怖いし」とか思ってて
いまはそういう意味では食卓をみんなで囲んでるかのように
ぐるっと円卓を見渡せるかのように

森:いい意味でリハーサルスタジオの空気感をステージに持っていけている感じはありますよね

熊:人を好きか嫌いかっていうのもやっぱりB型としては(笑)大きいじゃないですか
その人と面と向かってステージ上でも向かっていけるかって

森:そうだ、ここにいるみんなB型なんだ(笑)

熊:その思いは増してるんだよね

森:それがこないだの三井ホールにもつながっているんだろうね

熊:そういう感想多かったよね
「熊木さんが最初からみんなのほうみて楽しそうでした」とか

森:たしかに中国ツアーくらいからよく目が合うようになってきた
ぼくと純ちゃんとかもだし

春:メンバー同士も?

森:メンバー同士もね
なんかこう「楽しいよね」っていうのを共有したがりな部分が自分であると思うんですけれども
普段ね、いろんなところで弾いているとね
あんまり目が合わない人もいる
ずっとこう譜面みてる人とか

熊:いるよね!ライブみにいってもみかける
あの人すっごいみてるのにあの人全然みてないみたいな

蘭:うんうん

森:おまえ一夜漬けだろみたいな
演奏はしているけれど音楽してないから
なんか自動演奏マシーンみたいな人もいたりして
その人も役目をまっとうしようとした結果だと思うけれど
ぼくはもっと血が通ったものをやりたいから
だったらメンバーの人となりというか、音となりが発揮できる場所を作りたいと思って

熊:「音となり」ね

森:だから”熊木杏里音楽団”みたいな感じでやりたいなって思ったんですよ

熊:らんちゃんが初めてリハとかライブをみたときに、森田くんの働きってどういう印象だった?

森:働いてるのかなこの人?みたいな(笑)

蘭:私は最初から森田さんがバンマスとして中心にっていうのが、そもそも最初の印象だったので

森:そうだよね、他のところをみてないもんね

蘭:熊木さんといい感じにまわりをみながらっていう状態ができていたので
いえない空気感でもなく、誰かが突っ走るでもなくっていう
いい感じの空気感っていう印象でしたね

森:これが平和だよな
これからいろんな現場をみたりすることもあるかもしれないけれど
わりとぼくたちはアットホームにやらせていただいてるので
それはぼくたちにとってもすごい有り難くて
やっぱり熊木さんが深い心で受け止めてくれるからね
それぞれの音楽性をね
みんな個性的なメンバーなんだよ結構
それぞれソロアルバム出してるくらいだから
個性的なはずなんだけれど
それを全部受け止めてくれる”熊木杏里”っていうアーティストの懐の深さっていうのがあると思う

熊:え、おれ? そうかな?(照)

森:レコーディング通りにやってくれなきゃやだとか
いつもと同じ通りにやってくれなきゃやだっていう人もいる
レコーディングのパラデータを送ってきたり

熊:基本、私音楽よくわかってないからね(笑)

森:おっと

熊:細かいところが違うっていうのは、どうでもよくないけれど
そうじゃないところのほうが大事だからと思う
でもやっぱりみんなの演奏がいいなって正直に思っているから
それがいいのかも

森:みんないいですよね、それがうれしいですね

熊:ひとつひとつがさ

森:みんなぼくが好きな人達だから
その人達をいいねっていってくれるのはうれしい

春:なんか森田さんがバンマスになってから
ライブをみんなでいっしょに作っている印象がすごく強くなったなって
中国のコンサートなんかもそうですけど
回を重ねる毎に進化していく部分があって
それでこれからが楽しみだなって
さらになにが作れるのだろうって
過去のライブの映像なんかをみていても
さっき熊木さんもおっしゃってましたけれど
作られたものがあって、熊木杏里がそこに立つっていう構図があって
なんだけれど、いまの感じはまさにいっしょに作り上げて成長していっている
という感じがあるからすごく楽しみですよね、この先が

森:バンド感出てきましたよね

熊:たしかに
まさかここにきて自分がまた歌をすーっと歌える状況になると思わなかった
なんにも怖くなかったときに戻った感じがあって

森:たまに無敵スイッチみたいのがはいったときありますよね

熊:

森:最初の頃に感じていた不安
たぶん本人が不安になっているときってぼくたちも不安になっている
「大丈夫かな?大丈夫かな?」って

春:そういうのありますよね

森:間違えるときとかってわかるんですよね、だいだい

熊:なんかそれいってましたよね

春:空気がね

森:「あ、いま歌詞のんでる」みたいなとか

春:「次の1フレーズ危ないな」とか

森:運転してるところひょろひょろしているみたいな

熊:デビューの頃は逆になにも怖くなかったから「すーっと」声が出ていってたのね
それがこないだ中国であったんだよ
「やばいこれいま...」
「私、思い出した」
「こういう感じで歌ってたんだ」
って思って、一人で「むふふふふ」ってなってた(笑)

一同:(笑)

森:なんかまえいってましたね、調子がいいときは自分がスピーカーみたいな感じで
自然に声が出ていくんだって
「すげーなー」って思って

熊:「鳴ってる」っていう

森:そう、「鳴ってるんだ」って思って
広州のときですよね、すごくいい感じだった

蘭:うんうん

森:「いい感じだぞ いい感じだぞ」「きてるきてる」って

熊:おもしろいもんだよね、なんか
歌って不思議だよね
怖いとかなにもないんだよ
かつては、後ろの音を聴いていないときがあった(笑)
おのれしか聴いてない(笑)
だからこの姿勢になるんだ
「立ち位置ここです」みたいな(笑)

森:そこを守ってるみたいな

熊:「場見られたところここです」みたいな(笑)

森:「印から動かない」みたいな(笑)

熊:いまはもうあっちいったりこっちいったりと(笑)

森:キネマ倶楽部のときに上のほうとかいって動いてみたら
歌詞とか間違えちゃったりとかしちゃって
慣れないことするもんじゃないなって(笑)

熊:「降りるのも難しいし」とか思って

森:「心ここにあらず」みたいな

熊:そうだよね、自然じゃなかったんだよね(笑)

森:でもいまはもう右いったり左いったりして

熊:タンバリン持ってね

森:タンバリン持って練り歩いてましたもんね、こないだ
「いいぞ!いいぞ!」って思ってみてました

熊:そういうのが(お客さんに)伝わってるよね、このアンケートをみると

一同:うんうん

人と時

  • 【初回生産限定盤】(CD+DVD)
  • ¥6,545+税 YCCW-10369/B
  • 2019.10.30 Release
  • 【通常盤】(CD)
  • ¥2,727+税 YCCW-10370
  • 2019.10.30 Release
≪CD収録内容≫
初回限定盤・通常盤
  • 1. home
  • 2. あわい
  • 3. それがいいかな
  • 4. 傘
  • 5. Best Friend
  • 6. どれくらい?
  • 7. いつかの影法師
  • 8. 亡き歌
  • 9. 風船葛
  • 10. 生きかけとして
  • 11. 雪
≪DVD収録内容≫
初回限定盤
熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇” ~An's Choice~
  • 1. 花信風
  • 2. 時計
  • 3. ちょうちょ
  • 4. 風のひこうき
  • 5. 私が見えますか?
  • 6. 七月の友だち
  • 7. wonder land
  • 8. イマジンが聞こえた
  • 9. 朝日の誓い
  • 10. ゴールネット
  • 11. 誕生日
  • 12. 君の名前
  • 13. 心ごと - U時間 -
  • 14. 窓絵
  • 15. 新しい私になって
  • 16. シグナル
ベースと鍵盤の愛だ 北京・上海 ~An's Choice~
  • ドキュメンタリー
  • 17. 一千一秒
  • 18. 風の記憶
  • 19. Hello Goodbye & Hello
  • 20. 羽
  •  

熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇” ~An's Choice~

  • 【ライブ盤】(CD)
  • ¥2,545+税 YCCW-10371
  • 2019.10.30 Release
≪収録内容≫
  • 1. 花信風
  • 2. 時計
  • 3. ちょうちょ
  • 4. 風のひこうき
  • 5. 私が見えますか?
  • 6. 七月の友だち
  • 7. wonder land
  • 8. イマジンが聞こえた
  • 9. 朝日の誓い
  • 10. ゴールネット
  • 11. 誕生日
  • 12. 君の名前
  • 13. 心ごと - U時間 -
  • 14. 窓絵
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