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『人と時』

座談会

- 第一部 -
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春:森田さんのアレンジ、進化しましたよね!
2016年からのここに至るまでに

熊:森田さん自身も

森:2016年でしょ
そのときまだぼく、26, 7才なんですけど

熊:あら、お若いことで(笑)

森:やっぱり伸びしろなんじゃないですかね(笑)

熊:伸びたと思う?

森:思います、思います

熊・春:ほー

森:まわりからもいわれるし

熊:何が?

森:「ベーシストとしてすごく、いい感じにまわりを引き立たせるようになったね」とか
榊原大さんなんかは24, 5 くらいの頃からずっと一緒にやっているのでとくにね
「熊木さんのアルバムを作ったりしてるのもあるかもね」なんていってくれていて
「音楽を俯瞰で見る」ことができたのは、ベースの演奏につながってると思う
「アンサンブル力(りょく)」ですかね

春:アンサンブル力ですか

森:「アンサンブル力」はアンサンブルじゃないとつかないですね

熊:「アンサンブル力」は、たしかに...
闘いの中で学んでいくしかないよね

森:音楽的なことやってないとわからない
塩梅っていうのは、やっぱり1回ドツボに入らないと見えないっていうか
やってる中でしかわからないから

春:たしかにね

森:最初に熊木さんや春日さんに会ったときから、吸収しているものが全部”いま”になってる気がします
だから多分ね成長していくんですよ
そしてこれからも成長していくんですよ
たぶん...

春:音色なんかも変わってきたなと

森:今回はとくに、わりと振り切っていたというか
アルバムのアレンジの延長上だったので

熊:それはライブの?

春:それはライブもそうですし、レコーディングでも

森:歌をこのレンジに置くとすると、ベースはどれくらい離れてればいいかとか
だからわりと箱ベース(ボディの中が中空になっているベース)っていうあんまり普段使わない楽器も使ったし
歌との距離感で置き方は変わりますね

熊:アレンジしてるときは楽しかったですか?

森:たのしい...
いろいろ悩みつつもあるんですけど
楽しかったですよ、総じて
「直進」みたいな
信じた道を直進してみようみたいな
結構いろんな音をためして
基本家でやってるから、手の届くところにある楽器をいろいろ重ねてみるけど
どんどんはずしていくみたいな
「いつかの影法師」なんかは、マンドリンを重ねてみたりしたけど
「もうカット」みたいな

春:「違がかった」みたいな

森:いろいろそうやって作り上げていく作業はすごい楽しかったですね
あと、アルバム全体でのぞめたから
あの曲はあんな感じだから、この曲はこういう立ち位置にしようとか
この曲とこの曲は同じような編成にするけど、内容は変えようとか
楽器のチョイスができたからよかったかな
だからすごい楽しかったです、すごい楽しかった

熊:もどった(笑)

森:うん(笑)

熊:「Best Friend」からだったんだよね?

森:「Best Friend」はいい感じだった
日本で最高峰のスタジオのひとつで録った感じがあの音源かと
で、あれを置いてそれを基準に考えられたからよかった
ゼロベースじゃなかった

熊:まぁ... そうかもねぇ...

森:純ちゃん(ギター:齋藤純一)、まるちゃん(ドラム:岩丸正)、大さん(ピアノ:榊原大)を呼んでやってもらってっていう
収録曲でいちばんお金がかかっている(笑)

熊:ふふふ

森:ていうのが一個あったからよかった
それをベースに考えようっていうね

春:アルバムの中ではいちばん手を広げた感じですよね

熊:アンケートでまぁまぁ人気曲だよね

今回のアルバムで一番好きな曲(88件の回答)

  • 1位:生きかけとして(33票)
  • 2位:風船葛(31票)
  • 3位:傘(30票)
  • 4位:あわい・いつかの影法師(27票)
  • 6位:Best Friend・雪(17票)
  • 8位:亡き歌(15票)
  • 9位:home・それがいいかな(12票)
  • 11位:どれくらい?(11票)

森:カバーっていうのもあるでしょうしね

熊:1位「風船葛」かなと思ってたのに...

森:「生きかけとして」はね... いいからね...

熊:なんかやっぱり叙情的な日本のムードを出している曲が、人気高くないですか?
「あわい」「傘」「いつかの影法師」「生きかけとして」

森:やっぱこうなんていうか、熊木さんらしさっていうのを纏っている曲が上位なんだなって思いますね
「生きかけとして」なんて最たるものですよね

熊:求めていた世界だったのかなぁなんて

森:「かけてほしい言葉をかけてもらえる」とか

熊:「初期に近いと感じました」とか第一印象にあったり
私はそんな気はしないんだけれど、なんか通じるものがファンの方にはあるかもなって
自分ではわからない

森:なんかでも、ちょっと意識したんですよね
アレンジしているなかで音像の感じとか

熊・春:ふーん

森:吉俣さんのアレンジ(『殺風景』)のときって、なんか無骨が見え隠れするっていうところがすごい好きで
ただ飾り立てて整理されたものではなくて
ちょっと「ゴリ」っとしたところで、ギターの音がめっちゃ歪んでたりとか

熊:あー、はいはい

森:なんか音楽好きがみえる瞬間っていうか
そういうところが好きだったから
そういうところは見習いたいなって思ってたところはあるかも

熊:あー、だからギターの音とかね
でも、バンドやってるじゃないですか
そのバンドのサウンドが「風船葛」とかに活かされてるのかななんて
ロックじゃないんだけれど、ちょっとそういうムード?

森:あー、わかりますね

熊:その影は今回すごいおさえてもらっている方だと思うんだけれどね

森:ピアノのオスティナートみたいなのが自分が好きだから
「風船葛」のイントロのリフ思いついたときなんかは
「もうこれだ!」って思って
あとはもう歌が盛り上がっていくにつれて「ドーン」ってドラム叩いてもらったり
ギター入れてもらったりとかね

熊:最後のほうね

森:ベースなんてすごいのダビングしてるからね(笑)
「ダダダダダダダダ」って(笑)

春:実はすごい弾いてるっていうね

森:最初あれを入れたときの熊木さんの顔が面白かった(笑)

熊:え、そうだっけ?

森:横に座ってて
「いまから弾いてみますね」って「ドダダダダダダダ」って弾いたときに
「うぇ?それいれんの?」って顔してた

熊:ほんと?(笑)

森:「それいれんの?!」って(笑)

熊:んふふふふふふ(笑)

森:あれ面白かった

熊:はいってみると別にね、全然なじんで大丈夫だったんだけどね

春:見た目のインパクトが強かったですからね(笑)

森:「風船葛」はね、エレキギター入れてないんですよね
そのあたりはまた次回かな

熊:そうだね
その辺はまだ、第2弾で

森・春:第2弾でね

春:さっき話に出てきた、音楽を聴くシチュエーションをイメージしながら音を紡ぎ上げていったっていう
そのアレンジの方法が、とても丁寧だなって印象を受けましたね

森:楽器って音色がいろいろあるじゃないですか
その中で景色が浮かぶ音色っていっぱいあって
ギターを「ジャーン」って弾いたときに
この音色は「温かいな」とか「冷たいな」とか感じたり
どういう景色のときに使うと、より立つかなっていうのを思ったり
楽器からインスピレーションをもらうから
わりと楽器選びはスムーズなんですよね

春:へー

森:夕方から夜の景色だったら、たとえばアコースティックギターは温かい感じだけれど
上の方の帯域はちょっときらっとする感じで録ろうかなとか
さみしい音色で弾こうかなっていうときは
ハイポジションをピックじゃなくて指で弾こうとか
自分がその景色にあてたい楽器がいっぱいあって、それを重ねていったっていう感じですかね

春:非常にシネマッティックな感じですね

森:あー、それは自分のバンドでも、ソロの作品でもいわれるんですよね
「景色が浮かぶ」とかっていう
そこは自分でも大事にしてるところだから嬉しいですね
なんていうか「風景描写」っていうんですかね

春:それが今回は、熊木さんの歌詞の世界と森田さんの景色が合わさることで
より深い景色が出来上がっていったっていう感じがありますね

熊:そうかもね
そうやってアレンジしてる人っているのかなって
ありがたい

森:「いつかの影法師」なんかはデモを聴いたときに
熊木さんが田園風景の中に立っている景色が浮かんだから
「日本の原風景だな」って思って

熊:テクニカルなところから入っていかないアレンジだからいいのかな

春:そうですね

森:テクニカルなところからね

熊:さっきもいっていた「華やかにしてやろう」とか「街中で流れてきたときに人を振り向かせてやろう」とか
そういう外枠のところからじゃない、内部からの出来事だから
なんかもう一人作曲家がいるみたいな感じがする

春:素晴らしいですね

森:熊木さんのアルバムっていう時点で、振り向いてくれてる人はいる訳じゃないですか
いままで好きでいてくれたり、興味がある人が手にしてくれるのはわかるから
自分のオリジナルアルバムを作るときとの違いは
その人達にどうやって喜んでもらおうかなっていうのを考えるところかな

熊:「顧客満足指数高め」ってやつだね(笑)

一同:(笑)

森:そうそう「顧客満足度」は大事!
大事にしてくれた人のことは大事にしようみたいな(笑)

熊:今回そういうところがすごく「そうか」って思った

森:沖縄いかせてもらったときの来ていたお客さんの感じをみたりしてると
「この感じが好きなのかな」とか
この人達が熊木さんの音楽のなかで大事に思っている部分は絶対ないがしろにしたままでは
先には進めないんだろうなって思ったんですよね

熊:よかった、森田くんつれてって(笑)

春:それがアンケートでも第一印象のところでたくさんいただけていますね

熊:ね!

森:ちょっとホッとしているんですよ
新しいことをなにかしたいという気持ちはあるけど
新しい世界に熊木さんが踏み出したのをみて
昔からのファンがさみしい気持ちになったらやだなって思ったから

春:うんうん

森:さみしい気持ちにならないといいなって...

春:なんかいいですね
「穏やか」とか「これぞ熊木杏里」とかね

熊:「これぞ熊木杏里」っていうのはすごいね

森:だからみんなこの景色をみてたのかな

熊:逆にいままでなんだったんだろう(笑)

一同:(笑)

熊:いまだからなんだろうねって思うけどね(笑)

森:歩いてきたからでしょ、やっぱり

熊:「今までにはなかった大人の熊木さんが現れているアルバムでした」とか

森:「大人」

熊:「全体的に静か」

森:「全体的に静か」ね
でもやっぱり今回はこれでいいと思ったんだよねぼくは

熊:うん

森:逆にもっとコセプティカルなものにしてやろうかなって思ってた

春:ふーん

熊:あ、それあったよね
「アルバム通しての一体感が強く、アルバム自体がまるで一つの映画作品みたいな感じでした。」って
すごくよくない?これ

森:四方八方に飛び散らないようにしたいなって

春:アンケートを読んでいると
「初期を感じさせる」とか「原点回帰」「これぞ熊木杏里」とかっていう言葉があるなかに
「新しい熊木さんが見えた」とか「大人熊木杏里」とかっていう「次の世界の熊木杏里」が
共存している感じが、ちょっとおもしろいなって思いました

森:そうですね、たしかに

熊:なるほど

蘭:「大人熊木杏里」いっぱい出てきますね

森:大人ですからね(笑)

熊:(笑)

森:いいと思うんだよなって

熊:「声が活きてる作品」とかね

森:「声が活きている」

熊:でも、なにが初期の頃で、なにが新しかったのかな

春:

森:初期の頃の人はなにを見ていたのかな

春:ちょっと思ったのは、初期の頃のイメージでは、一対一でそっと語りかけるような印象があったんですけれど
それに近いものを今回感じるなって

熊・森:なるほど

蘭:うんうんうん

春:声を響かせる方向ではなくてね

森:たしかに...
一対一っていうのはすごい意識しましたね
「熊木杏里一対一最強説」っていうのがぼくの中にあって

春・蘭:うんうん

森:部屋でひとりでいるときに、一対一で語りかけられるような感じみたいな
そうなると、やっぱり音数もどんどん減っていくんですよね
シンプルな方が歌にフォーカスするし

熊:うん、そうかも

森:一対一っていうのは意識してたな、やっぱり

熊:そもそも歌もね、「さあみんなで」みたいな曲じゃないからね
それにやっぱり壮大なアレンジがついちゃったりすると
聴いたときにブレるっていうかね

森:曲のイメージが、声とか歌詞とか歌だったらいいなって思ってて

熊:そういった意味では歌詞がすごい届いている感じもあるね

森:ぼくが作るのは風景だから、人物は熊木さんが書いてみたいな

春:背景担当みたいな

森:そう、背景担当みたいな感じでやってましたね

春:そこがいままでと違うのかな?

熊:そうかもしれない

森:ぼくがベーシストっていうのももちろんあるかもしれないけど

熊:風景画家っていうもう一つの顔っていうことかな

森:めっちゃ絵下手だけどね(笑)

一同:(笑)

春:なるほどね、おもしろいですね

熊:でも歌ってるときは包み込める人数が増えた感じがするって思った、ライブではとくに

森:なるほど

熊:逆に壮大なアレンジの中で歌っているときよりもよりね

森:一対一っていうのが熊木さんのよさなのかなって思って
歌を遠くに遠くに飛ばすとか投げるじゃなくて
一人ひとりに渡していける人だから
しっぽりした感じ、あったかい感じっていうのはやりたいなって思ってましたね
わりと最初の頃からかな

春:それが実現した

森:そうですね、こないだの三井ホールのときはある意味ぼくも見たかった景色が見えた気がしました

春:なんかライブで完成した感じがありましたね

森:落ちが付いたっていうね

熊:たしかに

森:だからこれからどこでもいける気がしますね
“熊木杏里”っていう音楽のジャンルができた気がしたから
あとはもうオリジナリティをもって進んでいけば
勝手にまわりが付いてくるんじゃないかなって

春:今回の作品では「home」は最後にできた曲で
アルバム全体がみえた段階で付け加えられた曲でしたけれど
なにかこれを作るきっかけがあったんですかね

森:最初は「花信風」(『熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇”』のオープニング曲)を
歌ものっぽくしようっていう話があって
でも違うなって

熊:オープニングみたいなのをやりたいっていうのは思ってそんな話はしてたね

森:キーは絶対E♭がよかったから

春:へー

森:熊木さんに1分半くらいの曲を作ってくださいって

春:なるほど、そういうオーダーがあったんですね

森:で、もう一個メロを作ってくださいって(笑)

熊:そうだね
導入のね...

森:これはピンポンじゃないけれど
歌を入れて、アレンジを返して、歌を入れてってなん度か往復して作った覚えがある

熊:だいたいの全体が見えてからの流れだったんじゃないかな

森:最後までアコースティックギターにしようかガットギターにしようか悩んでたな

熊:あー、スタジオでやったもんね

森:結局スタジオでガットギターを録ったね「こっちだ」って
それだけ悩んだかな

春:なるほどね

森:あとはじめて試したのが、歌メロに合わせてピアノを弾くっていう

熊:あー、なぞるってやつね

森:メロが歌とピアノで共存してるんですよね

熊:あれね、よかったね

森:学校で音楽の時間に歌を歌うときって、先生が右手でいっしょにメロディーを弾いてるじゃないっすか

熊:あー、やるね

森:あれをなんかふと思い出して、なんかいいかなって

熊:「今までのアルバムとは異なる音楽で新しい熊木サウンド」っていいよね

春:うんうん

森:きたほら「新しい熊木杏里」だ
「聴いてください「新しい私になって」」

一同:(笑)

熊:「人生を経験したからこそ書ける歌詞、森田さんのアレンジもさすがです。」

森:「さすがです」
きみに決定!

一同:(笑)

熊:「聴き終えて「あ、新しいな」と思いました。
新しいアルバムが出る度にそう思ってきけれど今回はそれを大きく感じました。
それでいて「熊木杏里」のもつ杏里さんらしさは残っていて
それがまた嬉しくもあります。」

森:いいですね...

春:いいですねぇ

森:いいアルバムなんだなぁ

熊:そうだねぇ
おばあちゃんにも聴かせたもんね、長野で

春:また長野で聴くといいでしょうね

熊:長野で聴くのよかったですね

森:

熊:おばあちゃんがずっと聴いてるんですよね
それで「生きかけとして」を聴きながら
「杏里ちゃんも大人になったんだね」っていわれて
グッとくるっていうね(笑)

春:今回のアルバムは時間の流れ方が全然違いますよね
いろんなシチュエーションで聴いてますけれど
そのとき、それぞれでタイムスリップするみたいな
世界に引き込まれる感じがありますね

熊:空気感がね

森:醸し出す雰囲気がノスタルジックなものでありたいなって思ったし
さっきいったような日本の原風景じゃないですけれど
“熊木杏里”っていう日本のシンガーがやっている音楽っていうのをやっぱり置いておきたくて
すごい洋楽好きなんですけれど
音作りとか、アレンジとかっこいいなって思うけれど
やっぱり、日本人だからできる

春:なるほどね

森:『和風総本家』みたいな(笑)

蘭:(笑)

熊:そうだね、その感じはとてもある

森:うん

熊:それがだからどはまりしたんだろうね

森:やった!

春:すごく良質な日本映画って感じがしますね

森:邦画ね...
邦画の音楽も好きだからね

熊:想像力がこう「うわ」っと浮かぶ隙間がいっぱいあるのがいいですね

森・春:うんうん

森:それがわからない人はもしかしたら「音数少ない」とか「小さい」とか
「物足りないな」とか感じるかもしれないけれど
やっぱり熊木さんの音楽好きな人は
琴線に触れる部分を大事に人が多いのかもしれないですね

春:うんうん

森:わかる人にはわかる、みたいないい方はしたくないけれどね

春:自分の身体がせわしい感じになっているところで、この曲たちと向き合うと
ちょっとずれるんですよね、意識が
曲がいいとか悪いとかっていうよりは、受け止めづらくなってしまうから
どちらかというと、少し落ち着いた状態でこのアルバムに向き合ってもらいたいなって

熊:たしかに、生きてるテンポ感によって違うかもしれないですね

森:ドライブミュージックじゃないですからね

春:そうそう(笑)

熊:「まったりだなー」ってなってしまうときもあるだろうしね

森:行き道じゃなくて、帰り道に聴いてくれみたいな

熊:でもさ、いいと思うんだよね
こういうところからね...
なんか次のことをもう考えちゃってるかな(笑)
今回はこうやって発進して

春:次の一手をまたね

熊:

森:シチュエーション選ばずに24時間いつでも聴ける音楽を作りたいと思ってる
自分の音楽に対してはね
だけどやっぱり、聴く人のタイミングは選べないからね
「頼むからいい気分になってくれー」
って思いますね
いい気分になるっていうのが、音楽ではいちばんぼくは大事だと思ってるからね

春:早朝なんかいいですよね

蘭:うんうん

森:早朝!
朝熊木!

春:しかもこういうちょっと気温が下がってきた季節がね

森:あーいいですね、寒いね
いまからの季節合うと思うんですよ
ちょっとさみしい感じね
「「秋の夜長に、一人で聴く」にふさわしいアルバムですね。」っていただいてますね

春:まさに

森:次はどの季節に出しましょうかね

熊:夏かな...

森:夏ね、夏好きですか?

熊:いや(笑)
あえて

森:あえてね
さわやかな感じで

熊:うっかりしてるとまた同じような季節になりそうですからね

春:流れ的にもね(笑)

森:さわやかな感じもいいですよね

熊:なんか爽やか系も浮かぶんじゃん

森:浮かぶんじゃん

春・蘭:(笑)

森:「それがいいかな」とかって最初にデモを聴いたとき
いまだから書けるんだろうなって思った
ある程度人生を歩んできた大人の女性が歌う歌だなって思ったんですよね
「“かわいい頃”を過ぎて、振り返る」みたいな

熊:ちょっとそこはまだ語らないんだよぅ

森:いいなって、いまだから作れるアルバムだったんだって

熊:まぁね

春:なるほどねー

熊:私がふっとこのアルバムを聴くときに、なんの曲から聴くか
はい、当ててくださーい

一同:・・・

森:なにがはいってるんだっけ?

一同:(笑)

熊:わりとこの曲から聴いちゃうっていうやつがあるんだよね

春:シチュエーション関係なく?

熊:うん

森:これ?(「それがいいかな」)

熊:ぶぶー

森:「あわい」「いつかの影法師」
わかんないっすね!

熊:ふふふふふふ

森:らんちこは?

蘭:えーなんだろう
「傘」かな

熊:・・・

蘭:違う

森:人が4人もはいってるもんね、「傘」って漢字

蘭:ほんとだ(笑)

森:登場人物多過ぎだろって(笑)
春日さんは?

春:難しいねそうなってくると...
もはや

森:影法師!

熊:正解!

森:っく、1回外しちゃったからインパクトなかったな...

蘭:(笑)

森:「影法師」いちばん最初にアレンジしましたね
1曲ずつ送りたくなかったから、5曲できたら1回送ろうって
1曲ずつ送るとみんな一点集中になってくるじゃないですか

熊:攻撃してくるね

森:まあまっててくれやって

春:それ正しいですね

森:一対一で返してると切りがなくなっちゃうから(笑)

熊:

森:でもアレンジのリテイクなかったですよね、今回

熊:リテイクなかったね!

森:「もうちょっと違う感じできますか」みたいのなかったね

春:森田さんの中でリテイクがありましたよねきっと

森:ぼくの中ではありましたね(笑)
「雪」なんて8までありましたからね(笑)

熊:そうそうそう、あれ面白かったね(笑)
どれが最新だよみたいな

森:ぼくの中でもリテイク少なかったですよ

熊:こういう感じにしてっていうのもなかったかな

森:デモだけ送られてきた...
逆に聞かなかったんですよね
聞くとそっちによっちゃうからね
「さみしい感じで」とか「温かい感じで」とかいわれると

熊:うっすらしたか

森:あ、しましたね

熊:でもそれもはっきりした感じじゃなくて
だいたい森田くんが「これこんな感じですかね」っていって
「早っ」と思いながら聞いてて

春:その場でばばっとでしたね

森:「風船葛」は最初もっとアイリッシュな感じにしようと思ってた

春:いってましたね

熊:次やろ次

森:「風船葛」はそうでしたね

熊:あれかな「音、これいらないな」っていう感じのはなかったかな

春:ふーん

熊:「これ、いりますかね?」って思ったときは、かつてはいくつかあったかな

森:あー

春:もはや減らせないっていうくらい楽器がないからね

森:こっちで間引いちゃってたからね
トラック数もっと多かったんですよ実は
そっちバージョンはあえて聴かせないけどね(笑)

熊:『裏・人と時』にしようよ

森:ディレクターズカット版ね(笑)

熊:じゃあテイク8の「雪」をお届けします(笑)

森:やってて奇跡が降りてくるときがあるんですよね
アレンジしてて

春:へー

森:あんまり予定調和でやらないっていうか
結構思いついたの採用しちゃうんですよね
コードワークとかでね

春:なるほど

森:この転調すごいなみたいな
ここにいくの新しいなみたいな

春:なるほどね、ではそのあたりを次回にね
録音の妙とも含めまして

森:含めまして

春:語っていきましょうかね

森:続きは Web で

春:ずっと Web だなぁ

一同:(笑)

座談会メンバープロフィール

(左から:森田晃平、大井蘭、熊木杏里、岡本司、春日嘉一)

【熊木杏里】
2002年2月21日シングル『窓絵』でバップよりメジャーデビュー。資生堂の企業CMで「新しい私になって」、YTV「かんさい情報ネット Ten!」のコーナー「めばえ」のテーマ曲に「誕生日」、新海誠監督のアニメーション映画『星を追う子ども』の主題歌には「Hello Goodbye & Hello」が使用されるなど、数々のタイアップ実績をもつ。2017年には、小田和正が贈る恒例ライブ番組『クリスマスの約束』にゲスト出演し話題を呼ぶ。

<ホームページ>
https://www.kumakianri.jp

【森田晃平(Electric & Wood BASS)】
1988年6月9日生まれ。 鹿児島県出身。16才よりコントラバス、エレキベースを始める。その頃より地元オーケストラとロックバンドを行き来する幅広い音楽活動を展開する。2010年に活動の拠点を東京に移しセッションミュージシャンとしての活動を開始。VAMPS、熊木杏里、吉岡聖恵(いきものがかり)、Little Glee Monster、MINMI、ベリーグッドマン、近藤晃央、森昌子など、多数のアーティストのライブやレコーディングに参加。
2014年に結成したピアノトリオPRIMITIVE ART ORCHESTRAの1st Album『HELIX』がJazz Japan Awardのニュースター賞を受賞し翌年の東京JAZZへ出演。初の海外公演も成功させる。2018年10月に3rd Album『ARTIFACT』リリース。また作、編曲家としての活動も行っており2018年には自身の1st Solo Album『Euphonical Furnitures』を発表。
エレクトリックベース、ウッドベースを自在に持ち替え、存在感のある温かい低音と歌心のあるベースラインが支持されている。

<ホームページ>
https://twitter.com/fairybassmorita

【春日嘉一(ディレクター)】
株式会社ヤマハミュージックコミュニケーションズにて熊木杏里をはじめ、ジョヴァンニ・アレヴィ(ピアノ)、ヤマハ吹奏楽団(吹奏楽) など多岐にわたり担当。

<ホームページ>
https://www.yamahamusic.co.jp/

【大井蘭(マネージャー)】
株式会社ワーナーミュージック・ジャパンにて熊木杏里を担当。

<ホームページ>
https://wmg.jp

【岡本司(レコーディングエンジニア)】
バグースレコーズ株式会社 代表取締役。

<近年の主なエンジニア参加作品>
Akira Nakamura Trickstewart Band、Bohemianvoodoo、Freecube、Hanah Spring、H ZETTRIO、JABBERLOOP、JariBu Afrobeat Arkestra’s、Kyoto jazz sextet、Pez、Primitive Art Orchestra、Q.A.S.B、ROOM56、The Collectors、THE EARTH QUARTET、Vermilion Field、Yonige、石若駿、エゴラッピン、遠藤雅美、横道坊主、クラムボン、熊谷ヤスマサ、テスラは泣かない、ナミヒラアユコ、マッサン&バシリー、宮川純、モンスター大陸...etc など

<ホームページ>
http://bagusrecords.com/studio/engineer/

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人と時

  • 【初回生産限定盤】(CD+DVD)
  • ¥6,545+税 YCCW-10369/B
  • 2019.10.30 Release
  • 【通常盤】(CD)
  • ¥2,727+税 YCCW-10370
  • 2019.10.30 Release
≪CD収録内容≫
初回限定盤・通常盤
  • 1. home
  • 2. あわい
  • 3. それがいいかな
  • 4. 傘
  • 5. Best Friend
  • 6. どれくらい?
  • 7. いつかの影法師
  • 8. 亡き歌
  • 9. 風船葛
  • 10. 生きかけとして
  • 11. 雪
≪DVD収録内容≫
初回限定盤
熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇” ~An's Choice~
  • 1. 花信風
  • 2. 時計
  • 3. ちょうちょ
  • 4. 風のひこうき
  • 5. 私が見えますか?
  • 6. 七月の友だち
  • 7. wonder land
  • 8. イマジンが聞こえた
  • 9. 朝日の誓い
  • 10. ゴールネット
  • 11. 誕生日
  • 12. 君の名前
  • 13. 心ごと - U時間 -
  • 14. 窓絵
  • 15. 新しい私になって
  • 16. シグナル
ベースと鍵盤の愛だ 北京・上海 ~An's Choice~
  • ドキュメンタリー
  • 17. 一千一秒
  • 18. 風の記憶
  • 19. Hello Goodbye & Hello
  • 20. 羽
  •  

熊木杏里 LIVE “ホントのライブベスト版 15th篇” ~An's Choice~

  • 【ライブ盤】(CD)
  • ¥2,545+税 YCCW-10371
  • 2019.10.30 Release
≪収録内容≫
  • 1. 花信風
  • 2. 時計
  • 3. ちょうちょ
  • 4. 風のひこうき
  • 5. 私が見えますか?
  • 6. 七月の友だち
  • 7. wonder land
  • 8. イマジンが聞こえた
  • 9. 朝日の誓い
  • 10. ゴールネット
  • 11. 誕生日
  • 12. 君の名前
  • 13. 心ごと - U時間 -
  • 14. 窓絵
  •